アラビクは大阪市北区中崎町にあるブック&ギャラリーカフェです。
http://www.arabiq.net/



FANTANIMA! in 関西開催概要

 大盛況のうちに東京展の日程を終えたFANTANIMA! が今年も大阪にやってきます。

 

 FANTANIMA! 公式HP →http://fantanima.nonc.jp/

 

 2013年から今回で第7回。ロシア、ウクライナ、エストニア、ラトヴィア、リトアニア、ベラルーシ、日本等の100名以上の作家が出展します。 ぬいぐるみ、テディ・ベアの範疇で語りきれない独創的な動物モチーフの作品を展示販売します。

 

 5月13日追記:一部の作家は16日の初日に展示できない可能性があります。国内作家・海外作家とも、作品のクオリティをあげるため、ぎりぎりまで制作をしています。ご理解のほどよろしくお願いいたします。

 また、どの作家が途中で納品されるかなどのお問い合わせを含め、遠方からのお問い合わせへの対応は、5月23日(木)からの受付となります。両店舗とも少人数でよりより展示になるよう運営しております。状況をご斟酌いただけると幸いです。

 

 

 FANTANIMA! in 関西 概要

 

【会期】

   前期 2019年5月16日(木)〜5月28日(火)

   後期 2019年5月30日(木)〜6月10日(月)

   期間中 水曜のみ定休 前期は最終日まで作品展示 ・後期は即売(即売対象外作品もあります)

 

【会場】

   前期 2会場にて開催

     1.乙女屋(営業時間13:30〜18:30)

     2.珈琲舎・書肆 アラビク(営業時間13:30〜21:00/日祝〜20:00)

   後期 珈琲舎・書肆アラビク

 

【イベント】

   ファンミーティング 5月18日(土曜) 19:00〜 アラビクにて開催。(参加費 ¥1,000-)

   当日参加も是非。参加人数を把握するため、できるだけ事前にご連絡をいただけると助かります。   

 

【作家名】

   ※海外 一部を除き、東京展に準じます。Koshkina Tatyana (RUSSIA 関西展のみ出品)

   ※国内 青の羊/飯野モモコ/大西けい/kumsolt/黒川早恵美/K'S BEAR by.keiko/コリスミカ/新家智子/Studio yoyo/Takutoすがわら/とくいあや/中澤忠幸/中村キク/中山和美/Noe/フナヤマン/藤本晶子/Mile Paxton/ マツノハルミ/まな/maru/ 森馨/ミヤタケイコ/ゆうさくでげす/横道佑器/ よねやまりゅう/光恵

 

【連絡先】

   アラビク(〒530-0016 大阪市 北区 中崎3-2-14 googlemapによるアラビク地図)

   乙女屋(〒530-0021 大阪市 北区 浮田2-7-9 googlemapによる乙女屋地図)

   *両店舗の間は徒歩4分程度です。最寄り駅は大阪メトロ中崎町ですが、阪急梅田駅からも徒歩圏内です(15分程度)。

   

   アラビク店主   https://twitter.com/arabiq_owner

   アラビク広報   https://twitter.com/arabiq_allstars

   アラビクtel          06-7500-5519

   アラビクmail    お問い合わせフォーム http://arabiq.net/contact   

   乙女屋 twitter イベント用アカウント   https://twitter.com/otomeya_info

 

   FANTANIMA! 公式情報 https://fantanima.blogspot.jp/

 

 

   *遠方からのお問い合わせ対応は、5月23日(木曜) 開店時間(13:30〜)にて、受付します。 受付先は、アラビク、乙女屋、両店舗、どちらでも対応します。 店頭対応を優先するため、電話に出られない場合があります。 mail、またはツイッターリプライや、ダイレクトメールが確かな場合もあります。 受付時間開始前のお問い合わせは、無効です。 返信もできません。

   作品は、5/28まで展示にご協力ください。 後半会期(5/30〜)にアラビク店頭お渡しか、クロネコヤマト着払いで宅配にてお届けします。 詳しくは、個別に対応いたします。

 

 

企画主催 HAZEKI OFFICE 羽関チエコ

協力       チーム・コヤーラ/クラフトアート人形コンクール

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「小さい人形展 きみをまつ花」開催のおしらせ
和暦3月3日をはさむ会期での人形展、今年で4回目の開催です。
約30cm以下の人形を集めた”アラビクのひなまつり”。
「きみをまつ花」をタイトルに、国内で活躍中の作家に加えて
ロシアとウクライナからも春の到来を言祝ぐ作品が届きます!
*3月19日追記:販売方法を追記いたしました。スクロールして下記の要項をご確認ください。

<タイトル>

「小さい人形展 きみをまつ花」

 

<会場・連絡先>

珈琲舎・書肆アラビク

〒530-0016 大阪市北区中崎3-2-14

t/f 06-7500-5519

mail cake@qa3.so-net.ne.jp

twitter/Instagram @arabiq_allstars

 

<会期>

2019年3月21日(木)-4月15日(月)

会期中水曜定休

13:30~21:00(日祝〜20:00

<出展作家>

紅紫紗貴ひなら、オルガ・イヴァネロ、大山雅文、おぐらとうこ、片岡朋子、

神原由利子、きせか絵、近未来、Qeromalion鳴力、コリスミカ、shiro、

小川クロ、チェ・ヘヨン、てらおなみ、芙蓉、堀結美子、未央、美澄、

オクサナ・ムラトヴァ、芽々木、よしだゆか、タイス・レマンス、瞳屋(ドールアイ)

特別出品:リカちゃんコレクターY

 

3月19日追記:作品販売方法について

 

販売方法      会期中に店頭とインターネットで作品を販売します。インターネットでのご注文は3月25日以降の予定です。電話でのお問い合わせは受け付けません。メールフォーム(http://arabiq.net/contact)よりお問い合わせください。

          作品のお引き渡しは会期終了後(4月18日(木))以降、店頭もしくは郵送となります。

           *郵送の場合は原則として送料を別途申し受けます。      

                              通販が可能な作品に関してはhttps://twitter.com/arabiq_owner または https://twitter.com/arabiq_allstars で随時アナウンスをする予定です。 

          

 

抽選販売      神原由利子「リトルローズ」および大山雅文「sirenetta」に関しては、3月21日・22日に店頭で抽選を受け付けます。

          ・当選者には3月22(金)の午後9時以降、原則として電話(06-7500-5519)から連絡します。
           *メールでも連絡をいたしますが、3月23日(土)中にご返信のない場合、キャンセルとなります。
          ・作品代金は3月26(火)までに振込または店頭にご持参ください。
                                                以上

人形展「ユーラシアに咲く」

まだ見ぬ人形表現を求めて、2018年12月開催のモスクワArt of Dollsに赴きました。

『わたしの人形物語』及び関西のギャラリーが

力の入った展覧会を開催する「人形ウィーク2019」に合わせて、

アラビクでは、ロシア・ベラルーシ・ウクライナ他

ユーラシア大陸の作家による創作人形展を開催いたします。

解体・独立から30年近く経つ今も、

旧ソ連圏の国々をどこか近寄りがたく思っていませんか?
ヨーロッパアンティークドールの流れを汲みながら、

諸国の丁寧な手仕事文化と、

侘び寂びの良さを知る感受性が融合して、

刺激的な人形作品が数多く生まれています。

健やかで繊細な表現を是非ご覧ください!

人形展「ユーラシアに咲く」
会期:2019年2月14日(木)〜3月4日(月)
        13:30~21:00(日祝〜20:00)
        会期中水曜定休

会場:珈琲舎・書肆アラビク
         530-0016
         大阪市北区中崎3-2-14 
         tel/fax 06-7500-5519
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         twitter/instagram @arabiq_allstars

森馨人形展『The End of the World』

AZATOI展は11月26日まで開催中です!

さて、12月は一年の締めくくりに、華やかな作品展をお送りします。

森馨さんの作品は細部を見ては繊細さにため息をつき、全体を見ては華やかさに心が浮き立つような……惹き込まれると同時に胸が高鳴ります。見ているうち、その動悸は人形のものかと錯覚するくらいに心が作品に近づいていく気がします。

 

森馨人形展

『The End of the World』


【会期】 2018/12/6(木)-28(金)
    (12/12(水)-19(水)休業)

【会場】珈琲舎・書肆アラビク

    13:30-21:00(日祝-20:00)

    

〒530−0016
大阪市北区中崎3−2−14

tel/fax  06-7500-5519

http://www.arabiq.net/
twitter/instagram: @arabiq_allstars
 

写真 吉成行夫

photography Yukio Yoshinari

「AZATOI展」開催のおしらせ

企画展「AZATOI展」

MISOROGI人形展の、静かな世界から一転!

”カワイイ”の王道を極める人形展を開催します!


【会期】2018年11月15日(木)-11月26日(月)

【会場】珈琲舎・書肆アラビク
    〒530-0016 大阪市北区中崎3-2-14
    t/f 06-7500-5519
    mail cake[at]qa3.so-net.ne.jp
    13:30~21:00(日祝〜20:00) 

【出展作家】
 尾山寿美子、qeromalion鳴力、カタオカトモコ、橘明、
 小川クロ、とわ、坂東可菜、藤本晶子、宮野こきち、よしだゆか

 

 

 

 

Qeromalion鳴力「アリス」

オンラインショップ充実作戦実行中の助手でございます〜。

先日、オンラインショップにQeromalion鳴力のアリスをアップしました。

その際、写真が4枚しか上げらず、泣く泣くカットした写真もありまして。

せっかく可愛く撮れたので皆さんに見てもらいたい!ということで

未公開ショットを交えて作品紹介したいと思います!

 

オンラインショップ、当作品のページはこちらです↓

https://arabiq.shop-pro.jp/?pid=135350086

では、いきますよ〜!
Qeomaion鳴力 「アリス」

オールビスク。60cm。
フル関節。
肘・股関節・膝が独立球(二重関節)

衣装:Channel TOYBOX

*・。。・**・。。・**・。。・**・。。・**・。。・*

夢見る少女から大人の女性へと変貌をとげるアリスの
一瞬の輝きを切り取った作品。



彼女がしなやかな肢体にまとうドレスは、
静かな森の奥で羽を休めるオオミズアオのような淡い緑色。
彼女を世界の悪意から守るように、
レースのエプロンがふわりと下りる。


縞の靴下と編み上げ靴には、
大人の理屈が通用しない、自由な活力がみなぎっている。


奔放なくせ毛ではなく、洗練されたストレートヘア。
リボンを白でなく黒にしたのは、ちょっとした反抗心。
まだ頬紅もしらない白肌とは対照的な、妖艶な目元。


女の子が秘めているアンビバレンツを見事に表現している。

*・。。・**・。。・**・。。・**・。。・**・。。・*

20年にわたる制作で培った技術が凝縮した型。

顔:睫毛の書き込みは圧巻。
  着色と焼成を繰り返して表したグラデーションが
  目元に複雑な陰影を作り出している。
  見る角度によって、優し気にも妖艶にもなる魅惑の表情。
  インパクトのある目元の一方で、白磁の透明感を活かした頬は
  数度の焼成を経たとは思えないなめらかさ。
  本物の技術は、その凄さを見るものに感じとらさせない。


からだ:
斬新なボディバランスは、可愛いを追求してきた作家ならではの到達点。
確かな技術に裏打ちされた本作は、自立も可能。(スタンド使用を推奨)
独立球による2重関節が、バラエティに富んだポージングを可能にしている。

 

きゃわゆうぃーですね〜〜〜!
他の作品も紹介できるように頑張ります!
では、また!ごきげんよう!
お問い合わせ先。こちらよりコンタクトをしてください。
*第三者による画像等の無断使用を禁止します。発見した場合、相応の使用料を請求します。
犬のレリーフ〜高橋野枝個展「とまりぎ」より〜

7月下旬から始まった高橋野枝個展「とまりぎ」ですが、会期も残すところあと5日となりました。
有名なレリーフといえばハン・ソロですが、今日は「犬のレリーフ」を紹介します。

日本の作家には犬好きより猫好きが多いような気がします。
餅のような猫もいれば、雌豹のようにしなやかな猫もいるように、犬にも鞠のような犬がいたり、ドジョウのように(ボディラインが)ぬるっとした犬がいたりします。
このレリーフの犬はドジョウ系ですね!(野枝さん怒りませんように……)

写真だと凹凸がわかりにくく、ともすれば平面のように写ってしまうので、
陰影や立体感がわかるように気を付けて写真を撮りました!
ウエストラインのぬるっとした曲線が伝わればいいのですが。

黄色い光の下だと土のよう
白い光の下だと石のよう

昔ながらの土壁を思わせる色と手触りの枠のなかに、石塑粘土でできた犬が横たわっています。
縦に置いたとき、横に置いたとき、それぞれに異なった表情を見せるわんこです。
犬好きとしては、背骨と両脇腹の三辺で形作られる、胴体の三角柱っぷりがツボにきます!

あの、古き良き日本の雑種犬に定番のフォルム……。
血統種だとダルメシアンとかのボディラインに近いですかね。
いや、でも、この雑種感がいい!と主張したい!

股関節のあたりでキュッと締まったウエストが、光のあてかたで様々な影をつくります。
ざっくりとした彫りは一見簡単そうに見えますが、少ない回数で完成イメージに到達するための確かな技術力を要します。

胴体の細かい彫りは、短い体毛の下の、皮膚の波打ちを想像させるようです。
犬の短毛種の毛って、猫の毛とちがって硬いんだこれが!
だから体を丸めると、体毛同士が干渉しあって、凍った湖の御神渡りのようにミョミョミョっとなるんですよね。
彫りの質感がそのミョミョミョってかんじを出してて、とても良い!

尻尾の毛は長いタイプ。

野性味のある顔つき。顔に対して大きい目には、生命力がみなぎっています。
「午睡」ちゃんのときも思ったんですが、口のビロビロも表現するところが真正の犬好きを感じさせます。

頭の下、金色に着色された部分は何でしょう?
作品の構成上、挿し色の役割をしている抽象的な存在、と考えるかたもあるでしょうし、助手はこのこのお気に入りの毛布かタオルケットだと想像しています。
きっと、そばに置いて毎日見ていると、また新しい解釈に気付く瞬間があるはずです。
日常の中に新しい世界が開ける経験をする。美術品をそばに置くことの醍醐味のひとつですよね。

ミニマルな要素で構成されていながら、鑑賞者に解釈を委ねる作品を生み出すのは、決して一過性の人気作家ができることではありません。

レリーフ好きのかた、犬好きのかた、ハン・ソロ好きのかた、
お問い合わせは
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もしくはお問合せフォーム http://arabiq.net/contact より
ご連絡ください!

くわい〜高橋野枝個展「とまりぎ」より〜

「くわい」

「とまりぎ」会期も残すところあと10日ほどとなりました。
今日は「くわい」ちゃんを紹介します!

大きさ約20cm。
桐塑と水性樹脂でできています。

縁起物としておせち料理で見ますよね、くわい。
くわいをご存知ないかたのために、念のため。
くわいです。野菜です。

こちら、くわいちゃんです。
お顔が芽を下にした、くわいの形です。

 

スタンドに立ってもらうと、なんていうか……こう……蜂の子っぽい。
実際はフワフワでもプニプニでもないのですが、まるまると太った芋虫のような、絶妙な弾力と重量感を想像してしまいます。


下から見えている中身?は苔のような質感と色。
同じものが頭に巻いた布のふちからものぞいています。
ぐるぐる巻きの 下は苔が生えているのか……?


首のリボン結びがキュート。それとも、それ以上の理由が……?

髪の毛のようなものもあります。
ベリーショートの前髪かな?
里芋の皮についてる毛っぽくも見えますね。
ちなみにくわいはジャガイモと同じ塊茎だそうです。
サトイモは球茎。

「芽が出る」から「芽出たい」ので縁起物とされるくわい。
芽が出ると勢いよく伸びるんだそうです。
くわいちゃんでいうと鼻?にあたりますね。
もしかしたら成長とともに鼻が伸びる生き物なのかもかもしれません。
シュティンプケの小説、「鼻行類」を思い出します。

さて、ミニマルな造形のくわいちゃんのお顔ですが、
上から下から斜めから、光と目線の角度を変えていくと、意外なほど表情が豊かなのです!
単純そうに見えて、手作業による微妙な凹凸が複雑な影を作り出しています。
表情の要となる目は、すこし角度をつけて切れ込みを入れることで、喜んでいるようにも、悲しんでいるようにも見えるようになっています。
能面にも使われている技術ですね。


と、いろいろ書くよりも、いろいろ写真撮ったんで、見てください!

時空を超えて思いを馳せるような目。

ムニャムニャ、もう食べられないよお……と夢心地。

いたずらを思いついたときの顔。

「いやいや何でもないよ?」(何かいいことあった?と問われて)

お気に入りの作品を買って家に帰りながら(このこはあのこの隣に座ってもらって……)と配置を妄想しているとき。

に、道で知り合いとばったり会ったとき。「ん?あ、どうも〜」

いちにちの終わり、湯船に浸かりながら。

おやすみなさい。

見るものとの無限の会話を予感させる、くわいちゃん。
このこはどんなこだろう?
どこから来た?どんなところに住んでいる?
くわいちゃんと向き合うと、幼い頃、画用紙いっぱいに描いた絵のように、「くわいちゃんとわたし」の物語が次々と浮かんできます。

小説で名作と言われる作品は、作者の意図を超えて、読者の様々な解釈に堪えることができるものです。
くわいちゃんにも、名作小説に通じる底力があるように思います。

では、最後に。

わたしと暮らしたいひとは、
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お名前・ご住所・電話番号を添えて連絡くださいね、の顔。

「遠く」〜高橋野枝個展「とまりぎ」より〜

みなさん、先日のパッション溢れる記事読んでくださいましたか。
己をさらけ出すということは勇気がいるもので、また読者の反応がすこぶる気になるものでございます。
が、あえて後ろは振り返らず、今日もパッション大放出で紹介しますよ!

「遠く」というタイトルの作品。

鼻の先から尻尾の先までが43僉
つま先から鼻の先までの高さが45僉
胴体のいちばん膨らんだところの幅が20僉

 

 

 

からだは「午睡」と同じく布やひも、羊毛で覆われています。

一見したところ、子羊のように見えます。
指先は爪と肉球で大地を踏みしめるのではなく、蹄のように、キュキュッとしていますね。
しかしあえて蹄として形作るのではなく、脚をひとつのまとまりとして表現しています。
具象と抽象の真剣なせめぎ合いを垣間見る思いです。
と真面目に書くそばから、もうひとりの私がささやくのです……
こぶしで立っているよう見える……こぶし……グー……グゥてい……
ヤダ!かわうぃ〜!
このこは羊なんかじゃないわ!グゥ蹄よ!グゥ蹄類という未知の生き物なのよッ!

ということで、グゥ蹄類「遠く」ちゃんを詳しく見ていきましょう。

緊張感のある立ち姿は、鋭さのある白い光が似合います。
羊もこんなふうに空中の一点に意識を集中させることがあるのでしょうか。
反った胸から鼻の先に至る曲線を見て、私がいちばん最初に思い浮かべたのはやはり犬のことでした。

花々の気配が空を満たす春の昼下がり。
刻一刻と空気が湿り気を帯びていく夏の日暮れ。
秋の草が綿毛を飛ばすよく晴れたの日。(このあとくしゃみをする)
濡れた鼻先がピリリとするような冬の夜。
わずかに反った背中は、走り出したい衝動をグッとおさえているようにも見えます。

 

このこは今、何を感じ取っているのでしょう。

濃密な香りから、春の野原を。
肌にまとわりつく空気から、夕立の気配を。
爽やかな風から、里の実りを。(このあとくしゃみをする)
澄んだ空に、よく響く遠吠えを。


下から見上げるように写真を撮ると、神獣のよう。
こちらの存在に関係なくただそこにいる、絶対的な距離感。

 

そんな上半身(まえ半身?)の緊張感に対して、おしりが無防備なことよ!
形状は羊っぽい、あの、プルプルするやつ。
色の濃い羊毛で表現されています。これは
「ほれほれ、尻尾はここだよ。触らないのかい?」と言っているようなものです。
触ってしまうと、ずっと撫で続けてしまうやつです。


右のお腹には、お花模様のゴブラン織りが。
この花はきっと好きな食べ物だと想像します。


控え目なお耳。
食いしん坊にも、おしゃべりにも見える口もと。

顔を近づけると、磨きや彩色の重ね具合に加え、単純に見えるけれど連続的で複雑な造形の様子が見て取れます。

アーモンド形の目は、犬とも羊とも違います。
陸上の哺乳類は、白目がほとんど露出していないものが多いそうです。
光を反射しやすい白目を隠すことで、敵から身を守っているのだとか。
「遠く」ちゃんの目は、イルカやクジラの目と似ているでしょうか。
好奇心や茶目っ気と思慮深さが共存している瞳です。


ありのまま存在することで、ありのままを受け止めてくれる、良い距離感。
目線は遠く、交わらないようでいて、実は見るもののそばに寄り添ってくれる作品なのではないでしょうか。
以上、「遠く」でした。
「遠く」ちゃんにそばにいてほしい、というかた、
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午睡〜高橋野枝個展「とまりぎ」より〜

前回と前々回のブログ、助手が書いておりましたが、読んだ店主から
「作品に! 入り込ンだ文章を! 書くンだよ!!」
という指導が来たので、今日はパッションを解放して「午睡」ちゃんを紹介します。

「このこに会いに来たの!」というお声をたくさん頂きます。
タイトルは「午睡」。

人体に影響の少ない新素材・ジェスモナイトを用いて成形した後、布やひも、羊毛で覆ってからだを表現しています。
顔と足は木粉粘土。

搬入日、このこが箱から現れたときの衝撃たるや!
「うふぁあん! かわいい〜〜〜〜!」と思わず声をあげてしまいました。
いぬ!
寝てる! いぬ! たまらん!

ひととおり興奮したら、いろんな角度からじっくり見ます。
すやすやと寝ていると思いきや、眉間にはしわ。
口もわずかに開いています。
脚は弛緩しているというよりも、力が入って地面から浮いているように見えます。
おだやかな「午睡」と思っていたがこれは……
爆睡中というよりむしろ……夢を見ているときの……犬!
しかも、寝言を言いながら足を動かし始める直前に違いありません。



ああ、ちょっかいを出したい……。
耳をつつっ……と持ち上げてみました。
これは! 「うぅん……ねえちゃん、やめてぇや……ムニャムニャ」の!顔!
耳に息を吹きかけたくなっちゃう顔ですよね!

展覧会が始まって数日、犬経験が少ない店主が
「毛が部分部分にしかないのに、痛々しく見えないのが不思議ですね」と
お客様に話していたとき、助手は気付きました。


これ……換毛期の犬やん……。

午睡ちゃんの毛があるとこ、からだの中でも特に毛がモッサリ抜けるとこやん。

背中から肩にかけたライン、首まわり、前脚の付け根付近の脇腹、大殿筋あたり。

そっと触ってみると、羊毛の弾力のある手触り。
ここで羊毛を使うのか! と、考え抜かれた表現に脱帽!

タオルケットをかけてあげたい衝動に駆られて、箱に一緒に入っていた布をかけてみました。


え、なにこれ切ない!!
見えている部分は少なくなったのに、前よりも犬との思い出の一点をピンポイントで突いてくる!
うちのコ柴犬だったからぜんぜん外見違うはずなのに!
泣く! 泣きそうよわたし!

昨年わんちゃんを亡くされたというお客様にもこの姿をお見せしたところ、
「うわ!鳥肌立ったわ……」とおっしゃっていました。
ですよね。鳥肌もんですよね。

ところで、午睡ちゃんに尻尾らしい尻尾はありません。
お尻の部分にやわらかめの木綿布がちょろっとあるだけ。
全身も真っ白ではなく、すこし日に焼けたような色合いです。

どこからどう見ても犬なんだけど、どの犬種でもない。

このことが午睡ちゃんを特別な作品にしているように思います。
セピア色のこのこが寝ている空間だけ、思い出のなかの一瞬から抜け出してきたように感じられるのです。
具象と抽象の混在が、見るひとの心象風景を投影させるのでしょうか。

 

野枝さんの表現のひとつの到達点ともいえる作品です。

ということで「午睡」ちゃんでした。
大きさ約70センチ。クッション付属です。
午睡ちゃんと一緒に暮らしたい、というかたは
cake[at]qa3.so-net.ne.jp にメール もしくは
お問合せフォーム http://arabiq.net/contact から
お名前・ご住所・お電話番号を添えてご連絡ください。

パッション溢れる助手がお伝えいたしました。