一緒に。
2011.03.14 Monday
もう10年前だ。沖縄の友人を訪ね、ひめゆりの塔記念館にいった。
様々な展示のなかで、いちばん心を打たれたのは、泥のこびりついた、中原淳一のイラストカード。ひめゆり学徒の所持品として水筒などと一緒に展示されてゐた。記憶は定かでないが、向日葵色の鮮やかなドレスを着た少女画だったやうに記憶してゐる。
死を間近にし、光の届かないガマの中で、あのカードは、どれほど心の慰めであったことか。
わたしは作品の力を信じる。
ツイッターを通じて、また直接に、無力さを嘆く作家の声を聞いたけれど、いつもと変わらず制作ができる環境があるなら、七転八倒しても、どうか作品を作ってください。
これからより凄惨な事実がわれわれの目に入ってくるのは間違ひないけれど。
いまでなくとも、将来、かならずあなたの作品が、暗闇にも凄惨な現実にも立ち向かふための心の支えになると、わたしは信じてゐます。
わたしも全力でそれに応へます。一緒に。