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犬のレリーフ〜高橋野枝個展「とまりぎ」より〜

7月下旬から始まった高橋野枝個展「とまりぎ」ですが、会期も残すところあと5日となりました。
有名なレリーフといえばハン・ソロですが、今日は「犬のレリーフ」を紹介します。

日本の作家には犬好きより猫好きが多いような気がします。
餅のような猫もいれば、雌豹のようにしなやかな猫もいるように、犬にも鞠のような犬がいたり、ドジョウのように(ボディラインが)ぬるっとした犬がいたりします。
このレリーフの犬はドジョウ系ですね!(野枝さん怒りませんように……)

写真だと凹凸がわかりにくく、ともすれば平面のように写ってしまうので、
陰影や立体感がわかるように気を付けて写真を撮りました!
ウエストラインのぬるっとした曲線が伝わればいいのですが。

黄色い光の下だと土のよう
白い光の下だと石のよう

昔ながらの土壁を思わせる色と手触りの枠のなかに、石塑粘土でできた犬が横たわっています。
縦に置いたとき、横に置いたとき、それぞれに異なった表情を見せるわんこです。
犬好きとしては、背骨と両脇腹の三辺で形作られる、胴体の三角柱っぷりがツボにきます!

あの、古き良き日本の雑種犬に定番のフォルム……。
血統種だとダルメシアンとかのボディラインに近いですかね。
いや、でも、この雑種感がいい!と主張したい!

股関節のあたりでキュッと締まったウエストが、光のあてかたで様々な影をつくります。
ざっくりとした彫りは一見簡単そうに見えますが、少ない回数で完成イメージに到達するための確かな技術力を要します。

胴体の細かい彫りは、短い体毛の下の、皮膚の波打ちを想像させるようです。
犬の短毛種の毛って、猫の毛とちがって硬いんだこれが!
だから体を丸めると、体毛同士が干渉しあって、凍った湖の御神渡りのようにミョミョミョっとなるんですよね。
彫りの質感がそのミョミョミョってかんじを出してて、とても良い!

尻尾の毛は長いタイプ。

野性味のある顔つき。顔に対して大きい目には、生命力がみなぎっています。
「午睡」ちゃんのときも思ったんですが、口のビロビロも表現するところが真正の犬好きを感じさせます。

頭の下、金色に着色された部分は何でしょう?
作品の構成上、挿し色の役割をしている抽象的な存在、と考えるかたもあるでしょうし、助手はこのこのお気に入りの毛布かタオルケットだと想像しています。
きっと、そばに置いて毎日見ていると、また新しい解釈に気付く瞬間があるはずです。
日常の中に新しい世界が開ける経験をする。美術品をそばに置くことの醍醐味のひとつですよね。

ミニマルな要素で構成されていながら、鑑賞者に解釈を委ねる作品を生み出すのは、決して一過性の人気作家ができることではありません。

レリーフ好きのかた、犬好きのかた、ハン・ソロ好きのかた、
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