昨日に引き続き、真咲さんのビスクドールを紹介しましょう。まずはクレア。
精巧に作られている真咲さんの人形は、腕の位置などもぴたりと決まります。手で作る影が目をさけて顔に落ちている、微妙な角度も思いのままに。まぶしさに目を細めているようにさえ見えます。
洋服には裏地があるんですよ。この角度だと前歯も見えますね。
60センチのオールビスクドール、レイ。凛々しいまなざしに繊細さを残した、少年期の終わりを理解しているかのような面立ち。
少し下の角度から。顔の陰の稜線から、複雑で繊細な造形が見て取れるでしょうか? 指で額をなぞると、眉骨の
盛り上がり、額のへこみなども表現されているのがわかるんです。触ってびっくりしました。
上から見下ろしたショット。おうちの部屋に飾るとこんな角度で見ることになるのかも。この角度がいちばん大人っぽいかな。座って眺めると、わずかに残ったあどけなさを感じられます。
セーラー服の「ルシア」。レイと同じサイズ、60センチです。
アイホールのあけかたやメイクでレイよりも幼く見えますね。誰かを待っているかのような。
可憐、という言葉を男の子に使うのは失礼なのでしょうか。
かと思えば、こんな生意気そうな表情。
セーラーにも裏地がつけられています。
筋肉質。
ルシアも上から。頭が大きく見えるのでこういう角度で撮るのはご法度なんですよね。でも筋肉のつきはじめたがっしりとした肩幅が伝わるかと思います。
レイ、ルシアと同型の華音。つま先がきれいに分かれているのが、足の下に落ちた影でわかりますね。
手足の全関節が独立球です。関節の球が、上腕(太腿)、前腕(脛)のどちらにもついていないものを独立球と言います。球の接する両側に「受け」が必要なので制作に手間がかかりますが、その分全身をつなぐゴムが見えにくくなる、というメリットがあります(撮影用に極端に角度をつけているので、膝と球の間に隙間が見えますが、通常はこれほど目立ちません)。
レイ、ルシアよりも端正な顔つきですね。
それではまた明日……!
*紹介した作品は通信販売も承ります。価格・お引き渡し方法など、お気軽に下記連絡先までお問い合わせください。
真咲・小川クロ人形展「少年白書」
会 期 2017年11月9日(木)-27日(月)
会 場 珈琲舎・書肆アラビク
〒530-0016 大阪市北区中崎3-2-14
t/f 06-7500-5519
mail cake[at]qa3.so-net.ne.jp